8月の日経平均株価は5カ月連続で上昇し、前月末比1648円65銭(4.01%)高の4万2718円47銭と月間終値ベースの最高値でこの月を終えた。企業の底堅い4~6月期決算や、米国の関税交渉を巡る不透明感の後退が日本株の買いを後押しし、中旬には連日で最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを再開し、世界景気が上向くとの期待も買いを誘った。
12日には1年1カ月ぶりに最高値を更新し、18日には4万3714円31銭まで上昇した。急ピッチで株価水準を切り上げたため、下旬にかけては利益確定の売りが相場の重荷となったが、米投資会社の商社株買い増しを手掛かりとした買いなどが支えとなり下値は堅かった。
8月の安値は4日の4万0290円70銭。高値(18日)との差である月間値幅は3423円61銭と4カ月ぶりの大きさとなった。
この月は最高値を更新した指数が相次いだ。大型株が上げ相場をけん引する中、18日には日経平均の他、JPX日経インデックス400や日経株価指数300などが最高値を記録。3月期決算企業の中間配当の権利取りに向けた買いが指数を押し上げ、日経配当関連指数シリーズの3指数(日経平均高配当株50指数、日経連続増配株指数、日経累進高配当株指数)も中旬以降に最高値をつけた。中小型株にも買いが波及し、JPX日経中小型株指数は29日に最高値を更新した。
東京証券取引所プライム市場の8月の売買代金(立会市場ベース)は1日平均で5兆1698億円。前月比で13.46%増加し、1年5カ月ぶりに5兆円を超えた。
世界主要8株価指数の8月の月間騰落率をみると、上昇率トップは上海総合指数(7.96%高)だった。日経平均は2位だった。ダウ工業株30種平均など米主要3指数や英FTSE100種総合株価指数はこの月に最高値を更新した。
(2025年9月2日)