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2023年1月の日経平均株価

1月の日経平均株価は2カ月ぶりに上昇した。終値は前月末比1232円61銭(4.72%)安の2万7327円11銭だった。日銀が17~18日の会合で金融緩和策の維持を決めた。市場で事前に観測が出ていた長期金利の変動許容幅の拡大がなかったため金利高や円高への懸念が後退し、輸出関連などの主力株が買われた。米3指数など世界の8つの主要株価指数をみると、すべてが上昇し、そのうち日経平均の上昇率は6番目だった。

日経平均は30日に2万7433円40銭まで上昇し、2022年12月16日(2万7527円12銭)以来、1カ月半ぶりの高値となった。2023年1月の安値(4日の2万5716円86銭)との差である月間値幅は1716円54銭だった。

けん引したのは輸出株だ。日経平均の構成銘柄のうち海外売上高比率が高い企業で構成する日経平均外需株50指数はこの月に6.98%上昇した。2022年12月は日銀による事実上の利上げ決定で円高が進行して同指数は8.76%低下し、日経平均の下落につながった。2023年1月はこの構図がおおむね逆転した格好だ。相場の先行き不透明感も拭えないなかで高配当株にも資金が流入した。日経平均高配当株50指数は27日に過去最高値をつけ、長期的な上昇基調をたどっている。

2022年5月30日に算出を始めた日経平均気候変動1.5℃目標指数は2023年1月、日経平均を120~170円程度下回る水準で推移した。長い目で見た脱炭素の重要性は変わらないが、根強い資源高を受けて目先は資源確保を優先する市場の評価を映した。

この月の世界の8つの主要株価指数をみると、米国のハイテク比率が高いナスダック総合株価指数の上昇率が11%程度と最大だった。インフレ減速の見方から金利が低下して恩恵を受けやすいハイテク株が値上がりした。続いてゼロコロナ政策の修正が続く中国の香港ハンセン指数が約10%、インフレ懸念が後退したドイツ株価指数(DAX)が9%程度、米S&P500種株価指数が約6%、上海総合指数が5%程度それぞれ上昇した。これに日経平均の上昇率が続いた。このほか英FTSE100種総合株価指数、米ダウ工業株30種平均も高い。中国株高を背景に日経アジア300指数は27日に2022年6月9日以来の高値をつけた。

東証プライム市場の2023年1月の売買代金(立会市場ベース)は1日平均で2兆6893億円となり、新しい市場区分で活況の目安とされる3兆円を2カ月連続で下回った。

202301_225.png(2023年2月2日)