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2023年12月の日経平均株価

12月の日経平均株価は2カ月ぶりに下落した。終値は前月末比22円72銭(0.06%)安の3万3464円17銭だった。上旬に為替の円高傾向を受け輸出株などが下落し、年末にかけては円高に加えて持ち高縮小の売りが進んだ。中旬を中心に半導体関連株がけん引役となり上昇相場となったが、月間を通じてみれば下落した分をわずかに補いきれなかった。

上旬は下落基調だった。18~19日の日銀金融政策決定会合を控えて様子見の市場参加者が増えた中、円高を受けた輸出株などへの売りが日経平均の下げ足を速める結果となった。8日までの1週間で3.36%下げ、下落率は9月第3週以来の大きさとなった。12月の安値は8日の3万2307円86銭、高値は27日の3万3681円24銭で、月間の値幅は1373円38銭だった。

日経平均気候変動1.5℃目標指数は月間を通じて日経平均を100~260円ほど下回って推移した。気候変動対策は重要だが目先は資源確保が優先との市場心理を映した。もっとも、第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)の閉幕翌日である14日にはマイナス幅が98円60銭と6月1日以来の水準まで縮小した。

JPX日経中小型株指数は29日に2021年9月24日以来の高値をつけた。テック銘柄や企業向けサービス関連の上昇が目立った。

12月の世界の主な8つの株価指数をみると、米国のナスダック総合株価指数が5.51%、ダウ工業株30種平均が4.83%、S&P500種株価指数が4.42%、それぞれ上昇し、騰落率の上位を占めた。7位だった日経平均(0.06%安)と、8位で中国景気の先行き懸念などが重荷となった上海総合指数(1.80%安)は下落した。

東京証券取引所プライム市場の12月の売買代金(立会市場ベース)は1日平均で3兆5703億円だった。活況の目安とされる3兆円を8カ月連続で上回った。

2023年の日経平均は前年末比7369円67銭(28.24%)高となり、2年ぶりに上昇した。年末終値として1989年の大納会以来の高値となった。年間の上げ幅も同年(8756円87銭)以来の大きさで、世界の主要8指数の中でナスダック総合株価指数に続き2番目に高い上昇率だった。東証のPBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業に対する資本効率の改善要請や、年間を通じてみた円安傾向が追い風となり、7月3日にバブル後最高値の3万3753円33銭を記録するなど33年ぶりの高値圏にある。9月に最高値を更新した日経平均高配当株50指数は年間で34.36%上昇した。日経平均外需株50指数も28.54%上昇した。プライム市場の年間の売買代金は1日平均で3兆3800億円程度となった。

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(2024年1月4日)