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2024年1月の日経平均株価

1月の日経平均株価は2カ月ぶりに上昇した。終値は前月末比2822円54銭(8.43%)高の3万6286円71銭だった。上昇率は2023年11月(8.51%)以来、2カ月ぶりの大きさ。米国のハイテク株高を受けて半導体関連株が値上がりした。加えて為替の円安・ドル高で輸出株が買われたり、新たな少額投資非課税制度(NISA)のスタートに伴い高配当株などに資金が流入したりした。世界の主要指数のなかで日経平均の上昇率が首位だった。

東京市場で日経平均は22日に3万6546円95銭を付けて1990年2月20日以来、約33年11カ月ぶりの高値を更新した。1月の安値(4日の3万3288円29銭)との差となる月間値幅は3258円66銭で、2022年3月(3534円89銭)以来、1年10カ月ぶりの大きさだった。

日経平均外需株50指数は月間の上昇率が7.76%となり2カ月ぶりの大きさになった。円安を受けた輸出株への買いの勢いを映した。新NISAでは長期保有を視野に配当に着目した投資が人気となっている。配当は定期的な収入となり、配当をしっかり出せる企業は安定した収益基盤を持っていると評価できるためだ。日経平均高配当株50指数と日経累進高配当株指数は31日、日経連続増配株指数は15日にそれぞれ過去最高値を更新した。

日本取引所グループ(JPX)との共同指数のJPX日経インデックス400とJPX日経中小型株指数も31日に過去最高値を更新した。

日経平均気候変動1.5℃目標指数は月間を通じて日経平均を140~230円ほど下回って推移した。長期目線で気候変動対策は必要なものの、目先は資源確保が優先との市場心理を反映した。

1月の世界の主な8つの株価指数をみると、上昇率のトップは日経平均(8.43%)だった。米国の主要3指数がそれぞれ1%台の上昇率で続き、日本株買いが世界的にみて際立つ結果となった。一方、下落率のトップは香港のハンセン指数(9.16%)、上海総合指数(6.26%)が続いた。中国景気の先行き懸念が続いた。

東京証券取引所プライム市場の1月の売買代金(立会市場ベース)は1日平均で4兆3276億円だった。同市場が発足した2022年4月以降で過去最大となり、4兆円を超えたのは2回目。活況の目安とされる3兆円を9カ月連続で上回った。

202401.png(2024年2月2日)