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2023年6月の日経平均株価

6月の日経平均株価は6カ月連続で上昇した。前月末比2301円16銭(7.45%)高の3万3189円04銭となり、月末として約33年ぶりに3万3000円台を回復した。月間の上昇幅が2カ月連続で2000円を超え、算出開始以降で初めての記録となった。上旬に米国の債務上限問題が決着して投資家心理が改善し、日本株の追い風となった。月半ばには日米の金融政策会合を無難に通過し、日本株買いに弾みがついた。

日経平均は16日に3万3706円08銭まで上昇し、1990年3月以来の高値をつけた。この月の安値(1日の3万1148円01銭)との差である月間値幅は2558円07銭で、9カ月ぶりの大きさだった。

米国で13~14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、2022年3月以降、10会合続いた利上げが見送られた。米金融引き締めへの過度な警戒が後退して米国株が上昇した。日本では、日銀が15~16日に開いた金融政策決定会合で金融緩和の維持を決めて買い材料となった。為替の円安も輸出関連株買いにつながった。この流れに乗り、日経平均は19日の取引時間中に一時3万3772円89銭まで上昇した。

ただ下旬に入ると利益確定などの売りが重荷となり3万3000円前後まで水準を下げた。東京証券取引所が29日発表した6月第3週(19〜23日)の投資部門別売買動向(東証・名証の合計)によると、海外勢は現物株を13週ぶりに売り越した。

世界の8つの主要株価指数の中で、日経平均の月間上昇率は2カ月連続で首位となった。2~4位には総じて5~7%上昇した米国株指数が並んだ。日経平均気候変動1.5℃目標指数は16日に3万3428円86銭をつけて最高値を更新した。もっとも、この月は日経平均を100~300円ほど下回って推移した。高配当株への注目が集まる中、日経平均高配当株50指数は最高値圏で月間上昇率が10%近くに達した。新たに算出を開始した日経連続増配株指数と日経累進高配当株指数は過去にさかのぼって試算した5月末と比べそれぞれ4.33%、8.18%上昇した。

東証プライム市場の6月の売買代金(立会市場ベース)は1日平均で3兆9657億円だった。新しい市場区分で活況の目安とされる3兆円を2カ月連続で上回り、4兆円に迫った。

2023年上半期(1~6月)の日経平均は2022年12月末に比べ7094円54銭(27.18%)上昇し、半期として過去最大の大きさとなった。米国の利上げペース減速のほか、日本では金融緩和の維持や新型コロナウイルスの第5類移行などがあり、日本株買いが持続した。

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(2023年7月5日)