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2024年8月の日経平均株価

8月の日経平均株価は2カ月連続で下落した。終値は前月末比454円07銭(1.16%)安い3万8647円75銭だった。5日には4451円28銭(12.39%)安と、ブラックマンデー翌日の1987年10月20日(3836円48銭安 )を超える史上最大の下げ幅を記録し、2023年10月末以来の安値である3万1458円42銭に落ち込んだ。同日は下落率も史上2番目の大きさだった。7月31日に日銀が政策金利の引き上げに踏み切り、植田和男総裁が今後の利上げに積極的な姿勢を示した。米国で景気不安やハイテク株安が発生したこともあり、不安にかられた投資家のパニック的な売りが広がった。

一方で6日には3217円04銭(10.22%)高と一転して過去最大の上げ幅を記録。その後も上昇基調は続き、30日には3万8647円75銭と7月31日以来の高値まで水準を戻した。短期間での急落を受けて自律反発狙いの買いが膨らんだほか、日銀の内田真一副総裁が7日に「金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはない」と発言し、今後の追加利上げに対する投資家の不安が後退した。日経平均の月間の値幅(高値と安値の差)は7189円33銭で、バブル崩壊時の1990年8月(7100円36銭)を超えて過去最大となった。

東京証券取引所に上場する主要な半導体関連株で構成する日経半導体株指数は月間で5.77%下落した。急速な円高・ドル安が一時進んだ影響を受けたほか、米ハイテク企業の業績の先行き不透明感が強まったことも逆風となった。

日本の主要な株価指数が軒並み下落するなか、日経連続増配株指数は月間で0.37%、日経高利回りREIT指数は同0.17%上昇した。不安定な相場展開が続いただけに、安定的な配当収入が見込みやすい銘柄が物色されやすかったようだ。

相場が大きく揺れ動く中で商いが膨らんだため、東京証券取引所プライム市場の売買代金(立会市場ベース)は1日平均で4兆9562億円と7月比で15.05%増加。大台の5兆円に迫った。

世界の主要な8つの株価指数をみると、日経平均と上海総合指数を除く6指数が上昇した。最も上昇率が高かったのは香港ハンセン指数(3.71%)で、米S&P500種株価指数(2.28%)、ドイツDAX指数(2. 15%)と続いた。

202408.png(2024年9月3日)