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2020年9月の日経平均株価

9月の日経平均株価は続伸し、終値は2万3185円12銭だった。8月末と比べて45円36銭(0.19%)高で、上げ幅としては17年12月(39円98銭)以来の小幅にとどまった。

安倍晋三前首相の後任に菅義偉首相が就任し、経済・金融政策が引き継がれるとの見方が相場を支えた。下旬には配当の権利取りと見られる買いも入り、月間を通じて終値ベースで2万3000円台を維持した。一方、新型コロナウイルスのワクチン開発で臨床試験の一時中断が伝わると相場は軟調になる場面があった。国内外の景気先行きに対する不透明感は根強く、月初は5営業日連続で売買代金が2兆円を割り込むなど、総じて売買は低調だった。

14日には9月の高値となる2万3559円30銭まで上昇し、2月14日以来7カ月ぶりの水準を回復した。国内景気指標が底堅さを示したほか、米株式市場でのハイテク株の売り一服が支援材料になった。安い水準では日銀による上場投資信託(ETF)の買いが入るとの観測も広がった。

安値は9日の2万3032円54銭だった。前日、米ハイテク株が調整した影響を受けた。また英アストラゼネカが新型コロナウイルスのワクチン開発で臨床試験を一時中断すると発表したことで、世界的な経済活動の停滞が長引くとの懸念が支配的になった。月末には米大統領選候補者によるテレビ討論会の結果、増税を掲げるバイデン前副大統領が優勢、との見方が相場の重荷になった。国内株相場は月間を通じて方向感を欠き、月中値幅は526円76銭と、2017年7月(270円30銭)以来の狭さだった。

4~9月の日経平均は3月末の終値と比べて4268円11銭(22.56%)高だった。年度の上半期としては1987年の4444円22銭(20.60%)高以来の上げ幅を記録した。新型コロナウイルスの世界的な蔓延がもたらす景気低迷への警戒が和らぎ、経済対策の効果への期待感が相場を押し上げた。

202009_225.png(2020年10月6日)