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2019年10月の日経平均株価

10月の日経平均株価は続伸し、一時は年初来高値をつけた。月末の終値は2万2927円04銭で、9月末と比べると1171円20銭(5.38%)高だった。月末時点で2万2000円台を回復したのは2019年4月以来、半年ぶり。月間の上昇率は18年9月(5.48%)以来の高さだった。

貿易摩擦が続く米国と中国が閣僚級協議で農産物や為替政策といった特定分野で部分的に合意した。両国の対立が緩和に向かうとの思惑から、運用リスクを取るマネーの動きが日本株市場にも広がった。月間を通じて相場はほぼ一本調子で上昇した。月末にかけては年初来高値を連日で更新し、29日には取引時間中に2万3000円台に乗せる場面があった。終値ベースでの高値は29日の2万2974円13銭で、18年10月10日以来約1年ぶりの水準まで上昇した。

米株式市場ではS&P500種株価指数が過去最高値をつけ、日本株相場の支えになったほか、アジアの有力企業を採用銘柄とする日経アジア300指数も上昇を続けた。半導体市況の改善を見込んだ買いも優勢だった。こうしたなか、日経平均の採用銘柄のうち、海外売上高比率が高い順に50銘柄を選んで算出する日経平均外需株50指数も上昇基調で、10月終値は18年9月(2万8332.42)以来の高さとなる2万5369.17まで上昇した。

堅調な相場だったが、売買代金は盛り上がりを欠いた。東証1部の1日あたりの売買代金はかろうじて9月に続き、2兆円台に乗せた。日本証券取引所グループが1日発表した統計によると、立会市場では1日あたり2兆860億円だった。

10月の安値は3日の2万1341円74銭だった。月前半は米国や中国の景気先行きを警戒する見方が根強く、相場の重荷になった。10月の値幅は1632円39銭で、華為技術(ファーウェイ)の幹部逮捕により相場が大きく下がった18年12月以来の大きさになった。

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(2019年11月1日更新)