21,755.84

2019年9月の日経平均株価

9月の日経平均株価は反発した。月末の終値は2万1755円84銭で、8月末と比べると1051円47銭(5.07%)高だった。

売買が低調だった8月の流れを引き継いで始まったが、米国と中国が貿易を巡り協議するとの見方が広がると、これまでの「関税引き上げの応酬で世界的に景気が減速する」との懸念が和らいだ。外国為替市場で円安・ドル高方向に振れたほか、配当狙いの買いも入り、総じて日経平均は上昇基調だった。米中の動向に神経質な相場は続いており、月末にトランプ米政権が米国から中国の証券投資に制限をかけ、米国市場での中国企業の上場廃止も検討している、と伝わると、上値はおさえられた。

9月の高値は24日に付けた2万2098円84銭で、4月26日以来、約5カ月ぶりの高値水準だった(終値ベース、以下同)。2日の2万0620円19銭が月間の安値で、9月の値幅は1478円65銭となった。2018年12月(3419円02銭)以来の大きさだった。

売買は9月に入って低迷基調から脱した。2日こそ、東証1部の売買代金は14年4月21日以来、約5年5カ月の低さとなる1兆3299億円まで落ち込んだが、その後は幅広い銘柄に物色の矛先が向かった。9月の1日あたりの平均売買代金は2兆2792億円となり、4カ月ぶりに2兆円台を回復した。JPX日経インデックス400は24日に年初来高値となる1万4507.46まで上昇したほか、中小型株を対象にしたJPX日経中小型株指数も26日に約9カ月ぶりの高値をつけるなど、株式相場が全般的に堅調だった。

19年4~9月の半年間で日経平均は550円03銭上昇した。米国と中国が関税を引き上げ、対立が続いたが、米連邦準備理事会(FRB)が10年半ぶりに利下げに踏み切るなど金融緩和政策が景気悪化の懸念を和らげた。期間中の高値は4月25日の2万2307円58銭で、安値は8月26日の2万0261円04銭だった。

201909_225.png

(2019年10月4日更新)