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2018年10月の日経平均株価

10月の日経平均株価は5カ月ぶりに下落した。月末の終値は2万1920円46銭で、9月末から2199円58銭(9.12%)安だった。単月の下げ幅としては米リーマン・ブラザーズの破綻直後だった2008年10月(2682円88銭)以来、10年ぶりの大きさを記録した。下落率は英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が決まった16年6月(9.63%)以来の高さだった。

上旬には米長期金利が一時、約7年5カ月ぶりの水準に上昇し、景気に与える影響への懸念から世界的に株安が広がった。日経平均は2日に1991年11月13日(2万4416円23銭)以来、約27年ぶりの水準となる2万4270円62銭まで回復していただけに、利益を確定する売りが広がりやすかった。

米中貿易摩擦が続くなか、中国の景気減速を警戒する動きもあり、月末にかけて日経平均はほぼ一本調子で下げる展開だった。11日には前日比915円安を記録し、2018年で3番目の下落幅となった。中国で事業を積極的に展開する企業で構成する「日経中国関連株50」も軟調で、26日に年初来安値(1647.13)をつけた。

10月の安値は29日の2万1149円80銭で、3月28日(2万1031円31銭)以来の水準まで下げた。終値ベースで算出した高値と安値の差は3120円82銭で、08年10月(4205円36銭)以来の大きさだった。下げ幅が500円を超す日が目立ち、日経平均の予想変動率を示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は25日に29.17まで上昇した。2月14日(30.02)以来、約8カ月ぶりの高い水準だった。

東証1部の1日平均の売買代金は9月に比べて7.86%増の2兆8530億円だった。3兆円を超えた2月以来の水準に膨らんだ。

中小型株も軟調だった。日経ジャスダック平均株価は月末に連日年初来安値を更新する動きとなり、29日には3465円78銭まで下げた。17年9月12日(3460円04銭)以来、約1年1カ月ぶりの安い水準だった。ジャスダックのほか東証1部、2部、マザーズに上場する200銘柄で構成するJPX日経中小型株指数も同じ日、1万3133.09と年初来安値をつけた。17年6月16日(1万3016.20)以来、約1年4カ月ぶりの水準まで下げた。

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(2018年11月2日更新)