日経平均株価は構成銘柄の株価の合計を「除数」と呼ぶ特別な数字で割って算出します。除数は構成銘柄に関する様々な出来事に応じて調整されます。以下のうち除数の変更につながる事柄はどれでしょう。
b.構成銘柄の入れ替え
除数は市況以外の理由による株価変動を調整し、日経平均を過去から連続性をもって追うことができるようにするいわば「魔法の数字」です。65年以上前に日経平均の算出が始まった当初は銘柄数と同じ値でしたが、その後、上下を繰り返し2016年11月10日時点で26.062となっています。
構成銘柄の入れ替えがあると除数は変更されます。除外した銘柄と補充した銘柄の株価の差の分だけ、株価の合計にも差が生じるからです。構成銘柄の株価合計が大きくなる場合はその割合に応じて除数を大きくし、株価合計が小さくなる場合には除数を小さくし、指数の連続性を保ちます。
日経平均の構成銘柄である企業の株式分割でも除数を変更することはありますが、2005年から1株を5株にするなど分割の規模が大きいときは除数を変更せず、「株価換算係数」(21年10月までは「みなし額面」)を調整し分割の前後で指数計算上の株価が変わらないようにしています。
構成銘柄の企業による自社株買いや非上場企業の買収は市況自体を変動させる出来事なので、除数を変更することはありません。
(もっと知りたい)
日経平均株価算出要領
よくあるご質問(日経平均株価)
(2016年11月10日更新、2022年4月4日追記)