「スマートベータ」とは株価指数の用語で「スマートベータ型の指数」のように使われます。「賢い指数」ともいわれ、定義や対象となる指数についてはさまざまな議論があります。
従来の指数が主に市場全体の値動きを映す「マーケットベータ」に反応したのに対し、構成銘柄の配当利回りやボラティリティー(変動率)、自己資本利益率(ROE)などその他の要因( ファクター)に反応する指数がスマートベータです。一般的には(1)売買代金などの市場の売買状況だけを尺度として銘柄を選定しない、(2)指数の計算方法として主流である( 浮動株考慮済みを含む)時価総額ウエート方式の算出ではない、といった従来型の指数とは異なる特徴を持つ指数をスマートベータ指数と呼ぶことが多いようです。
日本経済新聞社と日本取引所グループ(JPX)が2014年1月から共同で運営する株価指数「JPX日経インデックス400」はROEを選定尺度の一つに用いており、スマートベータ型に分類されることもあります。
日経が2017年1月から算出・公表を開始した「日経平均高配当株50 指数」は① 配当利回りの大きさで銘柄を選定し、② 配当利回りに市場流動性を加味したウエートを使って算出しており、スマートベータ型指数の要件を満たしています。
(もっと知りたい)プロの視点:「賢い指数」に脚光、投資配分に変化も 加藤・京大教授
(2017年3月17日更新)