テクニカル上場

テクニカル上場とは、上場会社が他社との合併、株式移転・株式交換により非上場会社の完全子会社になるなどの企業再編を理由に上場廃止になる際、取引所が当該上場会社の事業を継承する会社の株式について速やかに上場を認める制度です。株式の流動性の状況確認など簡略な手続きを経て、通常は上場廃止から3営業日後に上場します。

日経平均株価の臨時入れ替えルールには、構成銘柄が企業再編で上場廃止となって事業実態を継承する会社がテクニカル上場する場合、当該会社を採用する特例があります。採用の可否は上場廃止会社の事業が承継会社の主たる事業であるかなど再編後の実態をふまえて判断し、採用する場合は上場日の翌日に銘柄に加わるのが原則です。同じ時期に他の銘柄入れ替えがなければ、数日の間(通常は3営業日)は225に満たない銘柄数で日経平均が算出されることがあります。

最近の事例では、横浜銀行が東日本銀行との共同持ち株会社を設立したことで上場廃止日である2016年3月29日に日経平均の構成銘柄から除外された際、新設の共同持ち株会社として上場したコンコルディア・フィナンシャルグループが4月4日に銘柄に加わりました。2014年4月に上場したマルハニチロ、2013年10月に上場した東急不動産ホールディングスもテクニカル上場を経て日経平均の銘柄に採用されたケースです。

(参考情報)日経平均株価 銘柄変更履歴

(2018年2月19日更新)