部門や分野、扇形の区画などを意味する言葉ですが、株式投資の世界では、特定の事象に反応して同じような値動きをする銘柄のグループを意味します。
例えば、海外売上が多い企業の株価は為替の値動きに敏感だったり、証券会社の株価はマーケットにあわせて動いたりします。こうした銘柄を、輸出関連セクターや金融セクターなどの名称でひとくくりにして扱うわけです。
同じような値動きという意味では、業種に近い概念のようにも思えますが、例えば、原油安というテーマでは、電力・ガスと空運・陸運などが同じセクターで扱われるなど、業種の垣根を越えて広く影響するテーマでくくられることが多いようです。「○○関連株」などと言われるものもほぼ同じ概念です。
日経平均株価の構成銘柄の定期見直しでも、このセクターという概念を用いています。この際、電気機器や自動車、商社、銀行といった36の業種分類を、技術、金融、消費、素材、資本財・その他、運輸・公共の6つのセクターに集約しています。年に1回、10月に行う定期見直しの際には、それぞれのセクターに属する銘柄数がうまくバランスするように除外・採用を検討するルールになっています。
(参考情報)日経平均株価 算出要領
(2016年6月10日更新)