アノマリーとは、株式市場などで「合理的には説明できないが、過去によく見られた経験則」のことを言います。
例えば、「未(ひつじ)辛抱」や「申酉(さるとり)騒ぐ」など干支にちなんだものや「米国大統領選挙の前の年は上昇する」などのイベントに絡んだものが有名です。相場格言になっているものも多く、市場のトレンドを読むひとつの材料として、投資家の間で根強い人気があります。
合理的には説明できない、と書きましたが、実際には景気の循環や季節に合わせた売買動向などの要因や、選挙戦を意識した景気対策を市場が先取りして織り込むなどの理由が背景にあり、過去のデータから裏付けられることも多いです。
米国では、過去に下落が多かったことから「Sell in May」(5月に売れ)という格言があります。日本でも、2013年や15年の5月に大きな下落があった事から、最近では「5月に売れ」が注目されているようです。
(参考情報)日経平均株価、3つのトリビア(日経指数月次レポート2014年12月号)
(2016年6月1日更新)