2009年3月10日(火)の東京株式市場で日経平均株価は3日続落し、終値は前日比31円05銭(0.4%)安い7054円98 銭で取引を終えた。小幅安だったこの日の終値が株式市場の歴史に残ることになった。日経平均は1990年代にバブル経済崩壊後、03年4月に7607円まで下落。07年7月に1万8261円まで戻したが、08年9月のリーマン・ショックに端を発した景気悪化で10月27日にバブル崩壊後の最安値(7162円90銭、終値ベース)を更新。翌28日には一時、6994円90銭の安値を記録し7000円を割り込んだ。その後は8000円を挟んでさえない値動きが続いていた。
日経平均は09年3月9日(月)は続落。米雇用統計が悪化して世界景気や企業業績への警戒感が高まり、メガバンクなどの金融株から自動車など輸出関連株まで幅広い銘柄が売られた。10日も前日からの流れを受けて続落し1982年10月6日以来となる水準まで下落したが、与謝野馨財務・金融・経済財政相(当時)が「株安がもたらす信用収縮には断固立ち向かう」と語るなど景気対策や公的年金の買いへの期待感から7000円台は維持した。
11日(水)に日経平均は4日ぶりに急反発。前日の米株式相場が大幅高になった流れを引き継ぎ、売り込まれていた金融株や輸出関連株が買い戻された。この日を境に日経平均は上昇基調に転じ、同年6月12日に1万円台(終値ベース)を回復した。各国政府が政策を総動員した結果、世界景気が最悪期を脱して早期に回復に向かうとの期待感が広がり、バブル崩壊後の最安値から3カ月あまりで4割上昇した。
※日経平均プロフィルの「日次サマリー」では、04年9月末以降の日経平均の日中の値動きを振り返ることができます。日経平均の「上昇・下落記録」もご覧いただけます。
(2018年3月23日更新)