2015.7.8

上海株不安

2015年7月8日(水)の東京株式市場で日経平均株価は朝方から反落した。中国の株価下落への警戒感が取引時間中に高まり投資家に「リスクオフ」の動きが広がった。上海総合指数は午前10時30分(日本時間)の取引開始直後から急落。上海と深センの全上場銘柄の半分にあたる1300社超が企業の申し出などで売買停止となる異常事態となった。これを受け、昼時間帯には日経平均先物に売りが出て下げ幅が拡大。日経平均は午後の取引が始まると2万円を割りこみ、前日比638円安の1万9737円で取引を終えた。

9日(木)の東京市場でも日経平均は午前中に一時下げたが、上海株式相場が上げに転じたことをきっかけに急速に切り返した。中国の銀行監督当局が「銀行は株式を担保とする融資の期限を延ばしてもいい」と発表したことなどをうけて上海総合指数の終値は6%高まで戻した。この結果、日経平均は前日比117円高の1万9855円で取引を終えた。1日の高安の差は740円と13年5月のアベノミクス相場調整以来の大きさとなった。

15年の日経平均は4月22日にIT(情報技術)バブルの最盛時の00年4月以来15年ぶりとなる2万円台を回復。円安の影響もあり国内上場企業が15年3月期に7年ぶりの最高益を記録するなど好調な企業業績が株高を支えた。5、6月に続いて7月の月末終値も2万円台を維持したが、中国経済の不透明感が一段と強まった8月以降の株価は調整色を強めた。7月8日の日経平均の急落と9日の株価の乱高下はその前触れだった。

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※日経平均プロフィルの「日次サマリー」では、04年9月末以降の日経平均の日中の値動きを振り返ることができます。日経平均の「上昇・下落記録」もご覧いただけます。

(2017年7月6日更新)