株式の額面制度は2001 年10月の商法改正で廃止されましたが、その後も多くの銘柄は50 円や500 円などの旧額面の水準をもとで株価が形成されます。例えば、旧500円額面の銘柄は、50円額面の銘柄に比べおよそ10倍の価格水準で取引されていると考えることができます。このため、そのままの株価を日経平均の計算に用いることは適切ではありません。そこで、日経平均などの算出では、旧来の額面制度を引き継いだ「みなし額面」を各構成銘柄に設定し、各銘柄の株価を旧50 円額面に換算した株価を用いています。
みなし額面は原則として旧額面を引き継いでいますが、2005年6月以降については、構成銘柄に大幅な株式分割や株式併合があった場合、旧来の「額面変更」と同じものととらえ、みなし額面を分割や併合の比率に応じて調整することがあります。指数算出に用いる株価水準が分割や併合の前後で変わらないように調整するため、この調整に伴う「除数」(指数用語解説)の変更は生じません。額面制度が廃止された以降に上場した銘柄については、新規株式公開(IPO)や株式交換など上場に至る経緯も含めて総合的に判断して日本経済新聞社が定めています。
(参考情報)日経平均株価 みなし額面一覧
(2017年4月21日更新)