2007.8.17

サブプライム問題

2007年に入り、米国経済の先行きに影を落としたのが信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題だった。クレジットカードの支払い延滞歴がある人などを対象としたローンは簡単に借りられるが金利は高かった。当初2年程度は低金利で固定し、途中で大幅に金利が上がるため返済不能に陥る人が続出。ローン債権を組み込んだ証券化商品の価格も急落し、購入した金融機関やファンドなどに多額の損失が発生した。6月には米ベア・スターンズ傘下のヘッジファンドが経営難に陥り、7月ごろからサブプライム問題が米株式相場に顕著な影響を及ぼし始めた。東京株式市場への波及も避けられず、米株式市場の下落を受けた8月10日の日経平均株価の終値は前日比406円安だった。

07年8月15日(水)の東京市場でサブプライム関連の損失発生を発表した銀行株や証券株で年初来安値を更新する銘柄が相次ぎ日経平均は大幅反落した。前日のニューヨーク株式市場でローン焦げ付き多発をきっかけに信用収縮への不安が強まりダウ工業株30種平均が下げていた。16日(木)もサブプライム問題を受けたヘッジファンドの換金売りなど外国人主導で幅広い銘柄が売られ、東証一部の値下がり銘柄数は全体の85%を超えた。お盆休みで商いの薄さを突き、短期売買で利幅取りを狙う海外投資家などが株価指数先物に売買を繰り返す動きも重なった。引けにかけてやや戻したものの終値は前日比2%安だった。

17日(金)は外国為替市場では低金利で借りた円を高金利通貨で運用する「円借り(円キャリー)取引」を解消する動きが広がって円相場が急騰。企業の収益悪化を懸念した売りが膨らみ、3日連続で年初来安値を更新した。外国人投資家が日本株売りに転じたのを見て国内機関投資家も保有株の損失を穴埋めするため先物に売りを出し、現物株の下げが加速。終値は前日比874円安の1万5273円。15~17日の3日間の下落幅は1570円に達した。振り返れば、米サブプライム問題をきっかけとした07年夏の株安は翌年のリーマン・ショックへの予兆ともいうべき出来事だった。

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※日経平均プロフィルの「日次サマリー」では、04年9月末以降の日経平均の日中の値動きを振り返ることができます。日経平均の「上昇・下落記録」もご覧いただけます。

(2017年8月14日更新)